2022.05.15

FXが高校の投資の教材に入っていないのは何故か?

こんにちは、元金融機関のプロ為替ディーラー 沖縄トレード学院 学院長の新里竜一です。

今年から成人年齢が18歳に引き下げられたことを受けて、成人前の金融教育の重要性が高まっています。その一環として金融庁から『高校向け 金融経済教育指導教材』が公表されています。
その教材の進め方として、お金を「使う」→「備える」→「貯める・増やす」というステップが示されておりますが、増やすの中心は株式投資であり、FXは取り入れられておりません。何故取り入れられてないのか、その理由について私なりに解説してみたいと思います。

株式投資とFXの根本的な違い

株式投資とFXは良く比べられます。取引時間や初期資金などの違いが取り上げられますが、根本的な違いは株式は『成長』に投資をするので、世の中の企業の資金調達の貢献をしているという事が言えます。
一方でFXは簡単に言うと『両替』しているだけなので、株式投資に比べて世の中に対する貢献という面では劣ります。
『成長』というのは、波はあるものの右肩上がりを想定しており、企業が育てばその恩恵を株価の値上がりや配当で受けられるという流れになりまが、『両替』の場合は一方向の値動きを想定しておらず、先が読みにくいのです。

借りるか自己資金か

FXにはレバレッジという仕組みがあります。これは簡単に言うと『借入れ』です。FXの取引をしていると自然にレバレッジが仕組み化されているので『借入れ』をしているという認識は殆どありません。
一方で株式投資は、『自分の資金だけ』で取引するのが一般的ですので借入れをして投資するよりリスクや難易度が低いのです。これが高校の教材にFXが入っていない理由と考えられます。

本質を見極めて投資をする

今回は、高校の教材を基に株式投資とFXの違いについてお伝えしました。今回お伝えした根本的な違いだけでも、『株式投資に合った投資スタイル』と『FXに合った投資スタイル』というのが違うということのヒントにもなります。

投資は本質を見極めて行うことが最も重要であり、本質を見極めるためには知識が必要です。もし本質を見極めて落ち着いた投資がしたいのであれば、まずは体系的に学ぶ自己投資をしてみてはいかがでしょうか

沖縄トレード学院
学院長 新里竜一

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