2025.02.27
【元金融機関のプロが明かす】ブレない投資をするための4ステップ
こんにちは。
元金融機関プロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里竜一です。
最初にやるべき事
今回は「投資を始めるにあたって、まず最初にどんなことをすればいいのか?」という疑問にお答えします。
結論から言うと、「まずは損する練習をしましょう」ということです。
「えっ、投資で利益を出したいのに、どうして損をする練習なんか必要なの?」と驚かれるかもしれません。しかし、これは私が元金融機関のプロ為替ディーラーとして培ってきた経験から、強くおすすめしたい重要なステップなのです。
なぜ「損する練習」が必要なのか?
1. 投資には必ず「損」がつきまとう
投資は必ずしも常に利益が出るわけではありません。相場は上下動を繰り返し、損失も必ず発生します。「負けるときは負ける」のが当たり前なのに、多くの人は損を受け入れられず感情的になることがあります。
・逆行しているポジションを「そのうち戻るはずだ」と祈りながら放置してしまう
・一時的な下落に慌てて損切りし、直後に相場が戻ってくる場面で「失敗した…」と後悔する
こうした心理的なブレは、最初にしっかり「損失とはどういうものか」を体感していないからこそ起こりやすいのです。
2. 感情は理論だけではコントロールできない
投資本やセミナーなどで「損切りの大切さ」は耳にすることが多いと思います。しかし、多くの人が「頭ではわかっているのに、いざ損失が目の前で拡大するとできない」というジレンマに陥ります。
これは、実際のお金が増減するリアルな体験をしていないと、理論通りに行動するのは難しいから。小さな金額であっても、リアルにお金が減る体験をすることで初めて「損切りが大切」という知識が腹落ちし、いざというときに実行できるようになります。
3. “損”のコントロールができれば、長期的な勝ちにつながる
短期的に見れば「損=負け」というイメージかもしれません。しかし、長期的に投資を続けるうえでは、いかにリスク(損)をコントロールするかが最終的な利益を大きく左右します。
・損失を小さく抑えることで、次のチャンスを狙うための資金を温存できる
・適切な損切りで致命的なダメージを避けることができる
「損をコントロールする技術」こそが、投資で生き残り続け、最終的に利益を得るためのカギになります。
損する“練習”の具体的なやり方
1. 取引ルールを明確にする
最初の段階でとても大事なのは、「どんな条件でエントリーし、どんな条件で決済するのか?」という取引ルールを設定することです。
・エントリー条件 チャートの形など、自分が「買う/売るサイン」と考えるポイント
・損切りライン 価格がいくらになったら損切りするのか?(例:エントリーした価格から○%下がったら)
・利確ライン どの程度を目標利益とするのか?
こうしたルールを曖昧にしていると、相場が少し動くだけで「まだ上がるかも」「もう下がるかも」といった感情に振り回され、計画性が失われてしまいます。
2. 無料(デモ口座)で実際にトレードする
「損する練習」を始めるとき、いきなりリアルマネーを投じるのは怖いという方も多いでしょう。そこで最初の段階では、無料のデモ口座で実際にトレードを体験してみることをおすすめします。
・デモ口座では損益が発生しないため、心理的なダメージを負わずにトレードの流れをつかむことができる
・本番さながらのチャートやツールを使うので、注文方法や損切り設定の仕方を実戦的に練習できる
・紙上や頭だけのシミュレーションよりも、はるかにリアルに近い経験が積める
ただし、実際にお金が減らないため、“本当の緊張感”や“損失による感情の揺れ”は体験しにくいというデメリットもあります。そのため、デモ口座である程度操作やルールを覚えた後は、徐々に小さな資金からリアルトレードに移行していくことをおすすめします。
3. 計画的に“損”をしてみる
リアルトレードを始める際は、あらかじめ決めた損切りラインに到達したらためらわずに損切りすることを実行してみましょう。
「ここまで下がったら○円の損失になる」
「そのタイミングで決済(損切り)を行う」
このプロセス自体が“損する練習”になります。大事なのは「自分が決めたルール通りに損を確定する」という体験です。
「損切りしたあとに相場が戻ってきたらどうしよう…」という葛藤は誰もが抱えます。しかし、そこを含めた体験を積むことが、将来の投資判断に大きく役立ちます。
4. トレード記録をつけて検証する
損切りをした後は、必ず記録を残すようにしましょう。エントリーの根拠、損切りした理由、決済時の心理状態、結果的にどうなったか……これらを振り返ることで、自分の投資判断の癖に気づくことができます。
「エントリーの根拠が曖昧だったのでは?」
「損切りラインが広すぎ(または狭すぎ)たかも?」
「感情に流されていないか?」
こうした振り返りをすることでルールや資金管理を見直し、トレードの質を高めていくことが可能になります。
※受講生の売買記録ノート
“損する練習”を乗り越えた先にあるもの
最初は誰もが損をします。むしろ、最初に小さく損を経験して、そこでの感情の揺れを知ることが大切なのです。
・計画的に損を出せるようになる=リスクをコントロールできる
・リスクがコントロールできる=相場に振り回されにくくなり、冷静な判断がしやすくなる
投資で長く生き残るために最も大切なのは、「大きな一撃を避けること」と「無理なリスクを負わずに次のチャンスを待つこと」です。自分のルールに従って損をコントロールできるようになると、いずれはリスクを取りながらも大きなリターンを目指せる投資家へと成長できます。
まとめ
・投資で最初にやるべきことは「損する練習」。
・最初はデモ口座を活用して、損益計算や注文方法を“体験”しながら学ぶ。
・その後、小さな資金でリアルトレードに移行し、計画的な損切りを実践する。
・取引後は必ず記録し、検証と改善を繰り返す。
・損切り技術が身につくと、長期的に安定して投資を続けやすくなる。
最初は勇気が要りますが、ここを乗り越えると損を恐れず、コントロールしながら投資と向き合うスキルが身につきます。「勝つために負ける練習をする」という一見矛盾する行動こそが、実は勝者への近道なのです。
ぜひ、デモ口座での練習と小さな損から始めてみてください。それこそが、長い投資人生の土台になるはずです。
沖縄トレード学院
学院長 新里竜一
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FX会社大手の金融機関「外為どっとコム」で為替のプロディーラーとして約7年間勤務。世界の銀行を相手に毎日数百億円の取引を行う。
現在は沖縄トレード学院の学院長として、数百の自動売買システムで検証した再現性ある投資手法を「一生使える投資の技術」として延べ800名以上の受講生に伝え続けている
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