2022.11.11
【投資経験者向け】リスク管理とトレンド判定の基本
元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里 竜一です。
※テレビ番組「キャッチー」出演前の一コマ。後ろに写っているのは川満アンリさんです。
2022年11月8日から米国では中間選挙が行われていますね。
この2,3日は政局の行方が不透明でドル円や株価も不安定になっています。
投資は中間選挙のわずか1日、2日で2,000円から20万円まで資産や収入を増やせる人がいます。反対に同じ金額だけ損する人もいます。
上の図のように株式投資やFXは毎日値動きがありますので、このように毎日毎日、資産を増やすチャンスはあります。FXの場合は株式投資とは違い、ドル円の価格が下落すると予想して「売り」からスタートすると、下落でもこのように利益を出すことができます。株式投資でも信用取引を使えば同じことができます。
どちらにしても、いつも自分の予想通りに株やドル円が上昇したり、下落したりすればいいのですが、「いつも予想通りではない」のが相場です。やみくもに投資をすると「1日2万円、儲かった!」「1日で5万円、損した!」「また1万円、儲かった!」「あれ、合計で2万円損してる・・・」などと一喜一憂してしまいます。
このように「結局、上がるか下がるか、わからない」ことを投資の世界ではリスクが高い、と言います。
反対に「上昇する確率が高い」「下落する確率が高い」と方向性がわかりやすい時は「リスクが少ない」とも言えますね。
「トレンドパターン」に逆らうとリスクが増える
相場の格言として「Trend is Friend」という言葉があります。意訳すると「投資のトレンドには逆らうな」ということになります。
投資の「トレンド」とはファッションで「今年のトレンド」などという言葉があるように「今、株が上昇するのがトレンドだ」「今、ドル円は上昇するのがトレンドだ」という風に、トレンドとはどちらか一方向に価格が動くことを指します。では、チャートでトレンドを確認してみましょう。
よく「これから株は上がるのかどうか」を気にされる方がいますがプロ投資の目線からすると青の「上昇トレンド」が続く前提であれば「上昇トレンド」発生中に買えば「どこで買っても」利益を出すことができます。反対に黄色の「下落トレンド中」であればどこで売っても利益を出すことができます。
ただし、ここでポイントです。実際の投資の取引ではいつも未来は見えません。この説明は事実がわかった後の「後付け」です。
そして、毎日、世界の相場で戦っているプロ投資家たちも「未来は見えない」のが投資の真実です。
「プロならこれから株やドル円が上がり続けることがわかるはずだ!」「プロの言うとおりに売買すれば絶対に儲かる」というのは、幻想であることが多いです。
プロ投資家は「確実に未来が見えている」のではなく「トレンド方向を見極め、投資で負けにくいポイントで売買を行っている」というのが真実です。
では実際に利益が出せる投資の基本として、トレンド分析するためのツールをご紹介します。
トレンド型分析指標の種類
巷にあふれているトレンド分析型指標(相場が上昇する、下落するを見極める投資手法やツール)はざっと上げるだけでもこれだけあります。
上記画面は当スクール受講生も使っている投資分析用のチャートソフト「MT4」のインジケーターツールボックスです。
上から順に
1.Average Directional Movement Index(ADX):平均方向性指数
2.Bollinger Bands:ボリンジャーバンド
3.Envelopes:エンベロープ
4.Ichimoku Kino Hyo:一目均衡表
5.Moving Average(MA):移動平均線
6.Parabolic SAR:パラボリックSAR
7.Standard Deviation(std):標準偏差
となります。
わかりやすいMA(移動平均線)で説明すると
先ほどと同じチャートですが、黄色の太線が「MA:移動平均線」です。黄色の線が上向きなら「上昇トレンド」下向きなら「下落トレンド」です。
「Trend is Friend」という観点がから見るとMAが上向きで買いに入る、下向きで売りから入るのが正解です。それだけでかなりリスクは減らせます。
ただ、実際はMAを使っても勝てないことや、投資で資金を減らしてしまう場合があります。
その理由を解説します。
売買ツールや必勝法を使って「資産を増やす人、減らす人」
移動平均線は「価格のブレ」を取り、トレンドを明確にするときに使います。
例でいうと
1日目 下落 ↓
2日目 上昇 ↑
3日目 下落 ↓
4日目 上昇 ↑
5日目 上昇 ↑
となった場合に、上昇が3回、下落が2回で平均すると判定は「上昇トレンド」となります。その場合、移動平均線は上に向きます。※実際はどのくらい上昇、下落したかの値幅が計算されます
相場は「トレンド性向」があります。特に長期投資はこれが顕著です。今回のドル円は2020年から2年間、ずっと上昇を続けています。しかし、数カ月に1回、大きな下落もしています。
このようにMAが上向きでも「絶対に上昇する」わけではありませんが、MAが上向きの場合は上昇する確率が高い、ということをいったん頭に入れておきましょう。
おさらいです。
MAが上向きの場合は「平均的に上昇の確率が高い」ことを示しているだけで、この上昇は100%これからも続く保証はないです。
しかし、トレンドに逆らうと「買いで入ったのに下落し損する」「売りで入った途端に上昇してやられる」ことが増えます。
MAだけで勝てないなら、どうする?
実際にはMAは「投資の一つの材料」でしかありません。MAだけで無限に稼げます!ということはありません。理由は投資は「確実に儲かる」ものではなく「確率を積み上げて、勝率を高めて利益を積み上げる」性質のものだからです。さらに勝率を高める要素が必要です。
さらに投資の勝率を高める要素としては
・トレンド
・モメンタム
・値幅
・アノマリー
・レバレッジ
・利食いと損切幅
まだまだありますが、最低限でも上記すべての検討が必要です。
投資はこれらがトータルで機能して初めて利益を出すことができます。
「勝てる投資」は過去検証に基づき勝てるルールを作り、勝てる時に売買できるルールに基づいて決済を繰り返すことで利益を積み上げていきます。
今年最後のセミナーの「沖縄開催11月|トレンドパターン投資法セミナー」ではこれらの内容を踏まえて、データに基づき具体的にどうやったらトレンドに乗り利益を増やせるのか、トレンド発生はどこで見極めるか、トレンドの終了はどこで判断するか、などを詳しく解説します。場所はハイアットリージェンシー那覇沖縄です。
残席8名。まもなく締め切りです。詳細ページはこちらです。
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こちらは投資経験者、初心者など「デモ、リアルを含めFXや株式投資の経験がある方」を対象にした実践型の内容になっています。
もし、ご自身でトレンド判定にあいまいな点がある場合や、トレンドに乗っていても利益が出せないなどの経験がある方はぜひご参加ください。
選挙後の大きなトレンドに乗り遅れないためにも、これから数か月後、数年後に来る大上昇、大下落の前に「トレンドを味方につける準備」をしておきましょう。
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FX会社大手の金融機関「外為どっとコム」で為替のプロディーラーとして約7年間勤務。世界の銀行を相手に毎日数百億円の取引を行う。
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