【ドル円急落】来年、利益を生むFX・株・仮想通貨の選び方

2022.11.15

元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院学院長の新里竜一です。

先週のドル円の動きはすごかったですね。高値151円台より先週は138円台まで急落し終了。今週末の終値は予想がつかない展開です。

相場は何事も起こりうる

※画像はドル円チャート(MT4)。ドル円相場は米国CPI発表で米国金利低下懸念で急落。30営業日（おおよそ2か月少々）で上昇した価格をわずか2日で吹き飛ばす。

私自身はサブプライムショックを為替ディーラー時代に経験していますので「相場は何事も起こりうる」ことは想定内です。ただ、最近テレビのニュースで「ドル高、円安だからドルを買ってみよう」とＦＸを始めた人は驚きの出来事だったかもしれません。

投資の世界ではこのような何か起こった「その後」では対応は非常に難しいです。よって、FXでレバレッジがかかっていれば投資を始める前に損切りを事前に設定して損失を限定しますし、外貨預金や資産ポートフォリオ的なドル円保有なら淡々と積立投資をする、というスタンスです。

投資で大切なことは「何か起こってから、何とかする」のではなく「何か起こった時に、今どうするかをルール決めする」ことが投資の世界で資産を増やす最低条件になります。

※画像は各通貨の騰落率(tradingviewより）。ドル円相場は年間で20％以上も挙げていましたが、1週間で5％以上の下落。この下落幅は2020年のコロナショック以来が、あの時は13営業日かけての下落でした。今回は2営業日での1ドル8円の大幅下落です。

株・FX・暗号通貨・金、どれが儲かるか

急落したドル円ですが、今後はどうなるのでしょうか。また、株や暗号通貨、金など、他の投資対象はどうでしょうか。各銘柄の年間の騰落率をGoogleFinanceで検証してみました。

上昇したら儲けが出る「買い取引」のみに限定し直近1年の値動きの場合、一番上昇率が高い投資対象はダントツでドル円でした。（+21%の上昇）逆に一番、資産を減らしてしまったのはビットコインで、マイナス68％です。日本株式は+5％、米国株式は-14％でした。インフレに強いと言われている金（Gold）もで-36％の減でした。

【2022年・騰落率ランキング】2022/11月中旬　現在

1位　+　ドル円 → ドル円金利上昇の恩恵を受ける
2位　-　日本株 → 日銀の金利0.25％シーリングと円安で下落少ない
3位　-　米国株 → 金利上昇で企業業績が悪化
4位　-　金 → 金利上昇で金を売ってドルを買う動き
5位　- 　ビットコイン → 下落中だったか、暗号資産取引所FTXの破綻懸念でさらに大きく下落。

振り返ると2022年の相場は「ドル円」一択の相場でした。2022年の前半は石油も大きく上げている場面もありましたが、FRBのインフレ退治政策である「利上げ」が世界経済を動かした1年でもありました。