2023.09.14
【株・FX】投資初心者は『分散』より『集中』から始めよう
元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里竜一です。
分散投資と集中投資
投資には『分散』と『集中』があります。また、分散の中にも銘柄や取引のタイミング、投資額など色々あります。
投資初心者は『リスクを抑えるために分散が良い』というのが定説ですが、それは本当でしょうか?
今回は”取り組みやすさ”の側面から、分散ではなく集中からはじめようという事をお伝えします。
損益面の分散投資
まず、今回お伝えする分散投資と集中投資の違いをお伝えすると、複数の銘柄に分けて投資をするのか、1点のみの投資を行うかということです。
分散投資のメリットとして『リスクを分散させる』という点があります。Aという投資対象の価値が下がった時に、Bという投資対象の価値が高くなって損失をカバーするという考え方ですが、AとBの投資対象が逆相関ならばリスクと共にリターンも分散されますので「リスクが抑えられる」という言葉だけで、分散投資をすると「減りも増えもしない」という期間を過ごす可能性があります。
学習面の分散投資
損益面より、学習面で分散投資は難易度が高くなります。その理由は、分散というのは複数の対象に投資をする訳ですから、分散する数だけ知識や管理が必要となります。
例えば、株式投資とFX投資を二つ行う場合はどちらの投資の基礎知識が必要となります。また、株式投資の場合でトヨタ自動車の株とゆうちょ銀行の株を保有したとすると、2つの業界や会社の事を知る必要があります。FX投資でもドル円とユーロポンドなど複数の銘柄を取引すると、状況を把握したり分析する手間や時間がその分必要となります。
投資初心者がいきなり複数の投資対象を学習し把握し続けるのは難しいので、まずは一つの投資対象に絞って基礎知識や特徴を理解したうえで対象を増やしましょう。
何の投資でも最終判断は自分
流行りの積み立てNISAでも、どの投資信託に投資をするかについては自分で選ばなければいけません。投資信託はさまざまな投資対象に分散されているのが一般的ですから、その分の基礎知識ぐらいは身につけておくべきですが、なんとなく投資信託ランキングとかをみて選ぶというのが実情です。
なんとなく投資をするぐらいなら、集中投資で1つの銘柄を見極める知識を身に付けて、少しずつ投資額を上げていく運用方法を選んでみてはいかがでしょうか。
沖縄トレード学院
学院長 新里竜一
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FX会社大手の金融機関「外為どっとコム」で為替のプロディーラーとして約7年間勤務。世界の銀行を相手に毎日数百億円の取引を行う。
現在は沖縄トレード学院の学院長として、数百の自動売買システムで検証した再現性ある投資手法を「一生使える投資の技術」として延べ800名以上の受講生に伝え続けている