2022.10.24

『耐える』か『切り替える』か?あなたに合ったFXトレードとは

元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里 竜一です。

FXに取り組むうえで避けては通れないのが『損失』です。FXを含む投資の世界では『損失』というリスクを取ってリターンを狙っていくのでこの『損失』とどう付き合っていくかが投資家の素質とも言えるかもしれません。

今回は、『耐える』損失と『切り替える』損失についてお伝えします。

耐える損失

投資の世界ではいわゆる『含み損』と言われる損失の種類です。例えば100円でドル円を買って、99円、98円というように逆行しても損失を抱えたまま、100円以上になるまで待つというスタイルです。

株や暗号資産などのFX以外の取引においても、または目には見えにくいですが不動産やビジネスにおいても含み損はあります。この含み損を耐えるという取引スタイルの場合、事前に耐えることを想定し、どこまで耐えるか計画を建てておかなければいけません。

もし、含み損の計画を立てずに含み損を持っている場合は、「確定するまで、損失ではない」という気持ちだけで持ち続けている可能性があり。精神的にかなりの苦痛が伴います。また、耐えている間は資金が拘束されてしまうので、他の取引機会を失うこともあります。

耐える自動売買

市販で売られている自動売買のソフトの情報で下記のようなグラフが出ている場合があります。

このグラフの青線は実際の資金を表してます。そして黄線が含み損です。損失に耐えながら利益を上げていることを表してますが、不利な方向に逆行すると1発で資金を失います。その特徴を分かったうえで『耐える』を選択するのであれば、それはそれで有りな運用スタイルです。

『切り替える』損失

『切り替える』というのは細かく損切を行い、利益と損失を繰り返しながら利益を積み上げていく取引スタイルです。FXは圧倒的にこちらが多いです。

なぜならFXはレバレッジを使って取引量を多くし小さな値幅で大きな利益を出すことが出来るからです。

損切前提の取引をするうえで知っておかなければいけないことは、手法によっては損切貧乏になるということです。継続的に利益が出る手法でも、あまりにも損切幅が小さいと利益にならないということが多々ありますので、損切幅は検証する必要があります。

切り替える自動売買

含み損を持たず、損切して切り替える自動売買は下記のような収益グラフになります。

多少は含み損が出ているところもありますが、先程の含み損前提の自動売買と比べると、含み損が殆どありません。1発で資金を減らすことが無いので、運用していて精神的に安心です。しかし、相場の傾向が少しでも変わると『調子が悪い時期』が来ます。

あなたの性格に合ったものを選ぶ

『耐える』と『切り替える』の損切スタイルはどちらが良いのか悩んでしまうかもしれませんが、これは性格によって異なります。投資は含み損が当たり前で、資金がある限りは耐えるというのであれば『耐える』、1発で資金を飛ばすのは嫌。細かい損失の方が良いというのであれば『切り替える』損失。

大切なことは、『分かったうえで事前に決める』ということです。そうすることで、損失と上手に付き合える、賢明な投資家になれるはずです。

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